2013/05/04

観てきた。THE WE AND THE I

ミシェルゴンドリー監督の「THE WE AND THE I」を観てきました。
ミシェルゴンドリーといえばPVが有名です。 White stripesの「The Hardest Button To Button」やSTERIOGRAMの「WALKIE TALKIE MAN」のPVなんかは絶妙なアナログ感で、ほんとに気合いの入ったPVでとても面白く何度も観ました。

映画でも「エターナルサンシャイン」や「恋愛睡眠のすすめ」は、彼のセンスがふんだんにちりばめられた映像なんかが出て来て、とても面白かったです。

そして「THE WE AND THE I」を観てきました。
アメリカのブロンクスにある高校の生徒たちが下校時に乗るバスの中でのお話です。
ほぼバスの中だけでの一幕劇の映画です。

友人関係、恋愛、同性愛、家族関係、それぞれがそれぞれの悩みや問題を抱えています。
そういった個人個人の問題に触れたり触れなかったりしながら、バスの中ではリアリティーのあるブロンクス高校生の日常が描かれるのですが…

とにかく最初に思った事は、「すげぇ喋るし、自己主張は強いし、ませてるし、行儀は悪いし、ズカズカ人の心に入ってくるし」という事でした。
パリ20区、僕たちのクラス」を観た時もそうだったのですが、まあ文化の違いというか国民性の違いというか、どう考えても自分がそこで一緒に学校生活を送れるとは到底思えませんでした。

自己主張する事で防御力を高めているというか、「攻撃は最大の防御」っていうのが染み付いているんですかね。まあそうでない学生もいますけどね。
ただ、ああいう姿勢ってどうにも「弱みを見せたくない」っていう感情の裏返しに見えてしまいます。

って、まあそんな事はいいとして。
今までのミシェルゴンドリーの映画とは違う質感の映画でした。
たまに彼らしい映像が挟まれる所や、素直に笑える自意識過剰なセリフがあったり、一幕の中でも登場する学生達それぞれのストーリーが進んでいく所なんかは見応えがありました。

でも、何でだかわかりませんが印象が薄いです。
今日観たのにさっきまで観た事を忘れてましたから。
自分とは遠く離れた価値観や世界の、リアリティーのある日常っていうのは距離をとってしまうというか客観視し過ぎてしまうのでしょうかね?

面白かったんですけどね。
ふっしぎ〜。